私は、家族や友人に自分の職場について話すとき、焙煎や焙煎所について質問されることを想定するのですが、非常によく訊かれるのは、「『tokai』って何?」「英語?」「創業者の造語?」という質問です。言い換えれば、私がかつてそうであったように、彼らは、この会社名に興味を持ち、混乱しているということです。

ウェブサイト内のFAQの1つで同じような質問に答えていますが、それでも私は、NamrataとMattがなぜこの聞きなれない言葉を選んだのか不思議に思っていました。

ブランド名についてより理解を深めようと、私は、コーヒーブランドの立ち上げがほんのアイデアの一部にすぎなかった時点から、Blue Tokai Coffee Roastersの歩んできた道のりを辿ることにしました。

MattとNamrataがデリーに引っ越す前、彼らはチェンナイに住んでおり、コーヒー好きな人たちがブレンドコーヒーの粉を購入できるごく小さな売店の近くに暮らしていました。彼らは、北インドに焙煎したばかりの新鮮なコーヒーがないということに、失望とわずかな困惑を感じたことで、自分たちのコーヒー焙煎所を立ち上げて、起業家精神(そして、Mattが以前、焙煎機を使用した経験)を存分に発揮しようと決めました。彼らの目標は、農園から直接仕入れたインド産コーヒーということを強調することと、従来海外で焙煎されてきたインド産コーヒーを輸入しようとするお客様ではなく、国内のお客様に国産コーヒーを届けることでした。

決意してからすぐの1か月後に、珍しい外見の鳥(偉大なるGoogle検索のお陰で、のちにオオバンケンという鳥であることがわかりました)がやってきて、お店のロゴを考案中だったNamrataのデスクから見えるバルコニーに、巣を作り始めたのです。Namrataは、過去にクジャクのデザインを制作したことがあり、それが国鳥であるとともに、インド産の最高なコーヒーに光を当てたいと考える会社名に繋がるということが、理にかなっていると考えました。

ところが、改めてGoogle検索を行うと、『tokai』という言葉に誘導されたのです。古代マラバール語では、『tokai』がクジャクの(尻尾の)羽根を意味していました。クジャクという鳥については、インドに生息しているだけではなく、Namrataが子供の頃、夏に訪れた国に数多くのクジャクがいた光景を思い起こさせたので、彼女は、この言葉がしっくりくると考えました。

偶然にも、マラバール地方は、イギリス人が初めてクジャクを発見した(もちろん、地元の人たちはそれまで100万回も目にしていました)場所であるだけでなく、彼らが組織的な農業を生み出して、輸出を始めたことで世界にインドのコーヒー農家を知らしめたため、コーヒー取引の重要な場所でもありました。

クジャクとコーヒー栽培がつながることにより、『tokai』は、インドのコーヒー産地とトレーサブルなインド産コーヒーのシンボルとなりました。地元のコーヒーが注目されれば、焙煎所は誇りを持ち、農園とお客様との間に関わりが生まれます。

私たちは、クジャクのtokai(尻尾)をさらに強調するため、カラフルなステッカーから、鮮やかな色合いで羽根を強調させたロゴに変更することで、各コーヒーの種類を判別しやすくしました。コーヒーのパッケージに、国内のアート作家が手掛けた農園にまつわるアートを使用することで、インドの美しさと多様性を際立たせるとともに、インドのコーヒー農園が地図に載るようにし、地元産コーヒーの消費量を下支えするという私たちの使命を強調しています。

この記事は、Blue TokaiのコミュニティマネージャーのRhea Sanghiが執筆しました。お問い合わせは support@bluetokaicoffee.jp までメールをお送りいただき、お気軽に話しかけてください!